QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 0人
プロフィール
真魚翁
オーナーへメッセージ

2013年11月26日

清盛の死因

入道相国病ひつき給ひし日よりして、水をだに喉へも入れ給はず。身の内の熱き事、火を焚くが如し。臥し給へる所四五間が内へ入る者は、暑さ耐へ難し。ただ宣ふ事とては、「あたあた」とばかりなり。少しもただ事とは見えざりけり。

比叡山より千手井の水を汲み出し、石の舟に湛へて、それに降りて冷え給へば、水おびただしく沸き上がって、程なく湯にぞなりにける。もしや助かり給ふと筧の水をまかせたれば、石や鉄(くろがね)などの焼けたるやうに、水ほどばしって寄りつかず。おのづから当たる水は、炎となって燃えければ、黒煙殿中に満ちみちて、炎渦巻いて上がりけり。

平家物語巻6の一節である。
死因については、マラリア、髄膜炎、性病等いろいろいわれていますが、熱病であったことは確かです。
近年、槇女史が「日本の古代医術」の中で服石の副作用として
「身体が非常に熱くなり、火で焼いたり針で刺すようで、口をつぐみ、ぞくぞく悪寒がする・・・あるいは腹の中が悶えるように熱く、真っ赤に焼いて鍛えた鉄を抱いたような状態になる」
と古書を引用して、不老不死の薬が命取りになったとしている。

私も槇先生と同意見であるが、「おのづから当たる水」についてはネット上の投稿者の多くが記述の誇張を疑っている。
炎となって燃え上がる水など有りえないからである。
むしろ、新説だが、これは石油かその類の油と解釈すべきである。即ち、水は油の間違いとするのである。

我と思わん方はどしどし意見を下されたし。



上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
清盛の死因
    コメント(0)